内科・胃腸科の疾病Disease Description
― 生活習慣病 ―
高血圧症
高血圧とは、血圧が慢性的に高い状態を指します。特に自覚症状がなくても、放置すると動脈硬化が進み、脳卒中・心筋梗塞・心不全・腎臓病などの大きな病気の原因となります。診断は診察室での測定に加え、自宅での血圧測定(家庭血圧)が重要です。
治療は、塩分を控えた食事、適度な運動、節酒、体重管理など生活習慣の改善から始めます。必要に応じて降圧薬を用い、合併症の予防を目指します。早期からの管理がとても大切です。
脂質異常症
脂質異常症とは、血液中のLDLコレステロール(悪玉)や中性脂肪が高い、またはHDLコレステロール(善玉)が低い状態をいいます。
自覚症状はほとんどありませんが、長期間放置すると動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳卒中など命に関わる病気につながります。
治療はまず、食生活の見直し(揚げ物や甘い物を控える、野菜や魚を多く摂る)、運動習慣、禁煙などの生活改善から始めます。改善が難しい場合には、スタチンなどの脂質を下げる薬を使って管理します。
健康診断で指摘を受けたら、早めの受診が勧められます。
糖尿病
糖尿病は、インスリンという血糖を下げるホルモンの作用不足により、血糖値が高くなる病気です。初期には症状がほとんどなく、気づかないまま進行することがあります。
放置すると、網膜症(失明の原因)、腎症(透析の原因)、神経障害(しびれ・潰瘍)、さらに心筋梗塞や脳卒中など、全身に合併症を起こす恐れがあります。
治療は、食事・運動療法が基本です。薬物療法には、内服薬やインスリン注射など多様な選択肢があり、患者さん一人ひとりに合わせて最適な治療を行います。
早期に治療を始め、血糖を良好に保つことで、合併症を防ぎ健康な生活を続けることができます。
慢性腎臓病(CKD)
腎臓の機能が少しずつ低下して、老廃物や水分を十分に排出できなくなる状態です。初期は自覚症状がほとんどありませんが、進行するとむくみ、疲れやすさ、高血圧などが出ます。
治療は、血圧や血糖の管理、塩分制限、生活習慣の改善が中心です。進行を抑えることで透析や腎移植を避けることが可能です。定期的な血液・尿検査が早期発見に重要です。
― 認知症・神経疾患 ―
脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)
脳の血管が詰まったり(脳梗塞)、破れたり(脳出血、くも膜下出血)して、脳の一部が傷んでしまう病気です。突然の手足のまひ、言葉が出にくい、顔のゆがみ、激しい頭痛などが起こります。命に関わることもあり、早急な治療が必要です。高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙などが大きな危険因子です。発症を防ぐには、生活習慣の改善と定期的な健康管理がとても重要です。
頭痛
頭痛には「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」などの慢性的なものと、脳出血やくも膜下出血などの命に関わるものがあります。片頭痛は脈打つような痛みが特徴で、吐き気や光・音に敏感になることもあります。緊張型頭痛は肩こりやストレスが関係し、頭が締めつけられるように痛みます。市販薬で良くならない、急に強い頭痛が出た、今までと違う頭痛がするなどの場合は、脳の病気が隠れていることもあるため、早めの受診が必要です。
認知症
認知症とは、記憶力や判断力などの認知機能が低下し、日常生活に支障をきたす状態をいいます。高齢者に多くみられる病気で、年齢とともに増加します。
代表的なものに、アルツハイマー型認知症・レビー小体型認知症・前頭側頭型認知症・血管性認知症などがあります。
初期には「もの忘れ」「同じことを繰り返し聞く」「段取りが苦手になる」といった症状がみられます。進行すると、日常生活に大きな支障が出るため、家族の支援や介護が必要となります。
根本的に治す薬はまだありませんが、進行を遅らせる薬や、生活環境の工夫で症状を和らげることが可能です。また、早期発見により治療・介護計画を立てやすくなります。
認知症は「治療」だけでなく、「支えること」が大切な病気です。ご本人とご家族をサポートできるよう、医療機関・地域と連携したケアが重要です。
アルツハイマー型認知症
最も多い認知症で、脳の神経細胞が少しずつ減っていくことで記憶や判断力が低下する病気です。初めは「物忘れ」が目立ちますが、進行すると日常生活に支障が出るようになります。
治療は進行を遅らせるお薬や生活環境の工夫が中心で、早期発見・早期対応が大切です。家族のサポートも症状の安定に役立ちます。
レビー小体型認知症
アルツハイマー型に次いで多い認知症です。特徴は幻視(ないものが見える)、注意力の変動、手足の動きが遅くなる、パーキンソン症状です。症状は日によって変わることがあります。
薬物療法で症状を和らげることができ、生活環境の工夫や家族のサポートが重要です。薬によっては症状が悪化することがあるため、医師の管理が大切です。
前頭側頭型認知症
前頭葉や側頭葉の神経細胞が障害される認知症です。記憶よりも性格の変化や行動の異常、言語の障害が目立ちます。周囲の人との関係に変化が出ることがあり、家族が気づく場合も多いです。
治療は症状を和らげる薬と生活環境の工夫が中心です。行動の変化への理解と支援が重要になります。
血管性認知症
脳の血管が詰まったり破れたりすることで、脳の一部が傷み、認知症の症状が出る病気です。脳卒中や高血圧、糖尿病などの生活習慣病が関係しています。
症状は段階的に悪化することが多く、記憶よりも判断力や歩行などの動作に影響が出やすいです。生活習慣の改善や血管の管理が症状の進行を遅らせるために重要です。
パーキンソン病
脳の神経が徐々に減少することで、手足のふるえ(振戦)、動作が遅くなる、体がこわばる、歩きにくいといった症状が出る病気です。進行すると認知症や自律神経症状(便秘、血圧変動など)も現れることがあります。
治療は症状を和らげるお薬が中心で、リハビリや生活環境の工夫も重要です。早期からの適切な管理で、日常生活の質を保つことができます。
― 胃・大腸の疾患 ―
胃炎
胃炎とは、胃の粘膜に炎症が起きている状態を指します。急性胃炎と慢性胃炎があり、原因としてストレス、薬(鎮痛薬など)、アルコール、ピロリ菌感染などが考えられます。
症状は、みぞおちの痛み、胃もたれ、吐き気、食欲不振などです。診断は内視鏡検査で行います。
治療は、原因に応じて胃酸を抑える薬の内服、生活習慣の改善、ピロリ菌が関与している場合には除菌治療を行います。軽症であっても慢性化すると潰瘍やがんのリスクにつながるため、症状が続く場合は受診が必要です。
ピロリ菌感染症
ピロリ菌は胃に住み着く細菌で、日本人の中高年では感染している方が少なくありません。感染していると慢性胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がんの原因になることがわかっています。
診断には、呼気検査、便検査、血液検査、内視鏡による組織検査などがあります。
治療は、2種類の抗菌薬と胃酸を抑える薬を1週間程度内服する「除菌療法」が一般的です。成功率は高く、再感染もまれです。
除菌によって将来の胃がんのリスクを減らす効果が期待できるため、検査・治療が推奨されています。
胃潰瘍
胃潰瘍とは、胃の粘膜が深く傷ついてしまった状態です。主な原因はピロリ菌感染、鎮痛薬(NSAIDs)の使用、ストレスなどです。
症状はみぞおちの痛み、空腹時の痛み、吐血や黒色便(消化管出血を示す)などがあり、重症の場合は命に関わることもあります。
診断は内視鏡検査で行います。治療は胃酸を抑える薬やピロリ菌除菌が中心です。出血している場合には内視鏡による止血処置が必要になることもあります。
再発予防のため、生活習慣の改善や薬の適切な使用が大切です。
逆流性食道炎
胃酸や胃の内容物が食道に逆流し、食道の粘膜が炎症を起こす病気です。主な症状は胸やけ、酸っぱい液が上がってくる感じ、のどの違和感、咳や声のかすれなどです。
原因として、食生活の欧米化(脂っこい食事、アルコール)、肥満、加齢による食道下部の筋肉のゆるみなどが関係しています。
治療は、胃酸を抑える薬の内服が中心で、ほとんどの方で症状は改善します。再発を防ぐために、就寝前の飲食を避ける、肥満解消、アルコール・コーヒー・刺激物を控えるなど生活習慣の改善も大切です。
過敏性腸症候群(IBS)
検査では大きな異常が見つからないのに、腹痛や下痢・便秘を繰り返す病気です。ストレスや生活習慣が関与し、若い世代から中高年まで幅広く見られます。
症状は、腹痛に加えて便通異常(下痢型・便秘型・混合型)が特徴で、「トイレが気になって外出できない」など生活の質に大きく影響します。
治療は、食生活の工夫(食物繊維・発酵食品・刺激物の調整)、ストレス対策が基本です。必要に応じて腸の動きを整える薬、抗不安薬、漢方薬などを使用します。
― 肝疾患 ―
ウイルス性肝炎
肝炎ウイルス(A型・B型・C型・E型など)によって肝臓に炎症が起こる病気です。
• A型・E型は飲食物から感染し、急性肝炎を起こしますが、慢性化はほとんどありません。
• B型・C型は血液や体液を介して感染し、慢性化すると肝硬変や肝がんに進むリスクがあります。
• 現在は、C型肝炎にはほぼ完治が期待できる飲み薬が登場し、B型肝炎にも増殖を抑える薬があります。肝炎ウイルス検査は健康診断でも行えるため、早期発見が重要です。
アルコール性肝炎
長期間にわたる過度の飲酒によって肝臓に炎症が起こる病気です。進行すると肝硬変や肝がんの原因となります。
症状は、疲れやすさ、食欲不振、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)、お腹の張りなどです。
治療の基本は断酒です。症状が強い場合には入院治療が必要になることもあります。アルコールを控えることが、肝臓の健康を守る最も大切な方法です。
脂肪肝
肝臓に脂肪がたまった状態を脂肪肝といいます。原因は主に肥満、糖尿病、脂質異常症、飲酒などです。
多くは自覚症状がなく、健康診断の血液検査や超音波検査で発見されます。放置すると炎症を伴い、肝硬変に進むことがあります。
治療は、減量、食事改善(糖質・脂肪の取りすぎを控える)、運動習慣です。生活習慣を見直すことで改善が可能な病気です。
非アルコール性脂肪肝炎(NASH)
飲酒が原因でないにもかかわらず、肝臓に脂肪がたまり、さらに炎症や線維化を起こす病気です。脂肪肝の一部が進行してNASHになります。
進行すると肝硬変や肝がんにつながるため注意が必要です。原因として肥満、糖尿病、脂質異常症など生活習慣病が深く関係しています。
治療は、生活習慣の改善による体重管理が最も効果的です。現在、NASHに対する特効薬はなく、予防と早期発見が重要です。
自己免疫性肝炎
体の免疫が誤って自分の肝臓を攻撃してしまう病気です。中年女性に多くみられます。
症状は、疲れやすさ、黄疸、肝機能障害(血液検査で判明)が中心です。放置すると肝硬変に進むことがあります。
治療は、ステロイド(免疫を抑える薬)が中心です。早期に治療を始めることで、進行を抑えることができます。
原発性胆汁性胆管炎(PBC)
自己免疫の異常により、肝臓内の細かい胆管が徐々に壊れていく病気です。以前は「原発性胆汁性肝硬変」と呼ばれていました。
初期には自覚症状が少なく、健康診断の血液検査で偶然見つかることがあります。進行するとかゆみ、疲労感、黄疸などが現れ、最終的に肝硬変に至ることもあります。
治療は、ウルソデオキシコール酸(UDCA)という薬が中心で、進行を抑える効果があります。近年は新しい治療薬も登場しています。
― 睡眠時無呼吸症候群 ―
睡眠時無呼吸症候群(SAS)
睡眠時無呼吸症候群は、眠っている間に呼吸が繰り返し止まる病気です。主に肥満や首回りの脂肪、顎の形などが関与します。
症状としては、大きないびき、日中の強い眠気、集中力の低下などがあります。放置すると高血圧、不整脈、心筋梗塞、脳卒中などのリスクを高めます。
診断は、自宅で行う簡易検査や入院での終夜睡眠ポリグラフ検査で行います。治療の中心はCPAP(持続陽圧呼吸療法)と呼ばれる装置を用いて睡眠中に気道を確保する方法です。体重管理や生活習慣の改善も重要です。
― 禁煙外来 ―
禁煙外来
タバコは肺がんや慢性閉塞性肺疾患(COPD)、心筋梗塞、脳卒中など多くの病気の原因となり、寿命を縮める大きなリスク要因です。また、受動喫煙によりご家族の健康にも悪影響を与えます。
禁煙外来では、問診や検査でニコチン依存症の評価を行い、内服薬(バレニクリンなど)やニコチンパッチなどの薬物療法と、医師やスタッフによるカウンセリングを組み合わせて禁煙をサポートします。
「自力ではなかなかやめられなかった」という方でも、医療的な支援を受けることで成功率は大幅に高まります。健康回復の第一歩として、ぜひご相談ください。
― 循環器疾患 ―
狭心症
心臓に血液を送る血管(冠動脈)が狭くなることで、心臓の筋肉が酸素不足になる病気です。症状は胸の痛みや圧迫感、肩やあごの痛み、息切れで、運動やストレスで出やすくなります。
治療は生活習慣の改善、薬物療法(血管を広げる薬、血液をさらさらにする薬)、必要に応じてカテーテル治療や手術があります。症状が出た場合は我慢せず早めの受診が大切です。
心筋梗塞
心臓に血液を送る冠動脈が完全に詰まって心臓の一部が壊死する病気です。突然の強い胸の痛み、冷や汗、息切れ、吐き気が起こります。命に関わることがあるため、症状が出たらすぐに救急車を呼ぶことが必要です。
治療は血管を再開通させる緊急カテーテル治療や薬物療法で、早期対応で助かる確率が高まります。
心不全
心臓の働きが低下して血液を十分に全身に送れなくなる状態です。症状は息切れ、疲れやすさ、むくみ、夜間の咳や呼吸のしづらさです。原因は高血圧、心筋梗塞、心臓弁膜症、心筋症などさまざまです。
治療は薬物療法(水分や塩分を調整する薬、心臓の働きを助ける薬)、生活習慣の改善、場合によっては手術や植込み型医療機器が用いられます。早期の診断と適切な管理で症状の悪化を防ぐことが可能です。
閉塞性動脈硬化症(PAD)
足の動脈が狭くなったり詰まったりして血液の流れが悪くなる病気です。歩くと足が痛くなる、冷える、傷が治りにくいなどの症状が出ます。糖尿病や高血圧、喫煙が関係しています。
治療は生活習慣の改善、薬物療法、重症の場合は血管を広げる手術やカテーテル治療があります。早期発見で症状の進行を防ぐことができます。
― 呼吸器疾患患 ―
肺炎
肺に炎症が起こり、咳・発熱・息苦しさ・全身のだるさが出る病気です。細菌やウイルスが原因で起こることが多く、高齢者や基礎疾患のある方は重症化しやすいです。
治療は原因に応じた抗菌薬や支持療法(酸素・水分補給・栄養管理)が中心です。予防にはワクチン接種(肺炎球菌・インフルエンザなど)や手洗い、マスクも有効です。
気管支喘息
気道が炎症を起こして狭くなることで、咳・息苦しさ・ゼーゼー・胸の圧迫感が出る病気です。アレルギーや風邪、運動、気温変化などで症状が悪化することがあります。
治療は、炎症を抑える薬(吸入ステロイド)や発作時の薬(吸入β2刺激薬)を使い、日常生活ではトリガーとなる要因の回避や定期的な吸入管理が重要です。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
長年の喫煙や大気汚染で肺が傷み、呼吸がしにくくなる病気です。症状は咳・痰・息切れが特徴で、進行すると日常生活でも息切れが出ます。
治療は、禁煙、薬物療法(吸入薬)、酸素療法、運動療法などで症状の進行を抑え、生活の質を維持することが目標です。早期からの禁煙が最も効果的です。
間質性肺炎
肺の組織(間質)が炎症や線維化を起こし、肺が硬くなって呼吸がしにくくなる病気です。症状は咳や息切れ、疲れやすさで、進行すると日常生活に支障が出ます。
原因には自己免疫疾患、薬剤、原因不明のものなどがあります。治療は病気の進行を抑える薬(抗線維化薬やステロイドなど)と生活管理です。早期発見が重要です。
― 甲状腺疾患 ―
バセドウ病
甲状腺の働きが活発になりすぎて、ホルモンが必要以上に作られてしまう病気です。動悸、汗が多い、手のふるえ、体重減少、疲れやすさなどが症状として現れます。女性に多く、目が出てきたり(眼球突出)することもあります。治療は、甲状腺の働きを抑える薬、放射線治療、手術などがあります。早めに治療を始めれば、症状をコントロールして日常生活を取り戻すことができます。
橋本病(慢性甲状腺炎)
体の免疫が自分の甲状腺を攻撃してしまい、甲状腺の働きが低下してくる病気です。女性に多く、疲れやすい、むくみ、寒がり、体重が増える、便秘、気分が落ち込みやすいといった症状が出ます。血液検査と甲状腺の超音波検査で診断します。必要に応じて、不足している甲状腺ホルモンを薬で補うことで、症状は改善します。
― 免疫・アレルギー疾患 ―
膠原病
体の免疫が自分の組織を攻撃してしまうことで、関節や皮膚、血管、内臓に炎症が起きる病気の総称です。
代表的なものに全身性エリテマトーデス(SLE)や強皮症、関節リウマチがあります。症状は関節の痛み、皮膚の発疹、倦怠感、発熱などさまざまです。
治療は免疫を抑えるお薬(ステロイドや免疫抑制剤)が中心で、早期発見・適切な管理が症状の安定や生活の質維持に重要です。
花粉症
スギやヒノキなどの花粉に体の免疫が反応して起こるアレルギーです。くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみが主な症状です。
治療は抗アレルギー薬、点鼻薬、点眼薬の使用が中心で、花粉の飛散時期の生活工夫(マスク、メガネ、洗顔)も有効です。
蕁麻疹(じんましん)
皮膚に赤く盛り上がる発疹が出て、かゆみを伴う病気です。原因は食べ物、薬、ストレス、感染などさまざまです。発疹は数時間〜数日で消えることもあります。
治療はかゆみを抑える抗ヒスタミン薬が中心で、原因がわかればそれを避けることが大切です。重症の場合や呼吸困難を伴う場合は緊急の対応が必要です。
― その他 ―
尿路感染症
尿の通り道(腎臓、尿管、膀胱、尿道)が細菌に感染して炎症を起こす病気です。症状は排尿時の痛み、残尿感、頻尿、腰や背中の痛み、発熱などです。女性に多くみられます。
治療は原因となる細菌に合わせた抗菌薬の内服が中心で、水分をしっかりとることも予防になります。再発しやすい場合は生活習慣や排尿習慣の見直しも大切です。
骨粗鬆症
骨の密度が低下して骨がもろくなる病気です。症状は初期にはほとんどなく、進行すると背中の痛みや身長の縮み、骨折が起こりやすくなります。
治療はカルシウムやビタミンDの補給、運動、骨を強くする薬(ビスホスホネートなど)が中心です。特に高齢の女性は定期的な検査が推奨されます。
むくみ(浮腫)
体内の水分が過剰にたまることで手足や顔が腫れたように見える状態です。原因は腎臓や心臓、肝臓の病気、薬の副作用、長時間の立ち仕事などさまざまです。
軽度であれば塩分の制限や足を高くするなどで改善することもありますが、急に強いむくみや息苦しさを伴う場合は、心不全や腎臓病のサインかもしれないため、早めの受診が必要です。
